はじめに
今回のテーマは我が家はこうします!!という宣言であって、強要するものではありません。
また、障がい児を育てているご家庭で毎日が多忙な方、まだ障がいを受け止めきれない方はゆっくり自分のペースで大丈夫です。
結論
重要なのは、以下の2点。
- 障がい児の老後の生活費を準備しよう
- 障がい児の見届け人について考えよう
それでは解説していきます。
障害児の老後の生活費を準備しよう
当たり前のことですが、不幸がなければ、親は子どもより早く寿命を迎えることになります。この場合、残された障がい児はまともに生活していけますでしょうか?
障がいの重さによって変わることはもちろんですが、今回はあくまで、稼ぐことを除き、身の回りのことができる程度の障がいレベルを題材に進めていきます。
ちなみに我が家は自閉症の息子を育てており、このレベルをまずは目標にしております。稼ぐのも含めての自立が最終的には目標になってきますが、高望みはしておりません。子どものペースを尊重しています。
障がい者が受け取れる給付制度について
日本における障がい者のための手当や年金制度についてご紹介します。以下は主な支援制度です。
障害基礎年金
障害者年金は、20歳以上で障害者手帳を持つ方が対象です。以下の2つの年金があります。
・障害基礎年金: 国民年金に加入している方が対象です。
・障害厚生年金: 厚生年金に加入している方が対象です。
障害基礎年金の等級について
・1級: 日常生活で常時の介護を必要とする状態
・2級: 日常生活に支障をきたし、介護が時折必要な状態
・3級: 労働が制限される程度の障害(厚生年金のみ)
いくら支給されるのか
あくまでも参考であり、個人の条件や配偶者や子どもの有無によって変わってきます。具体的な計算方法や申請方法は公的機関にお問い合わせください。
・1級:月額 約12~15万円
・2級:月額 約10~12万円
・3級:月額 約5~6万円(障害厚生年金のみ)
障害児福祉手当
20歳未満の重度障害者に対して支給される手当です。家庭の所得に応じて支給額が決まります。
特別障害者手当
20歳以上の重度障害者に対して支給される手当です。こちらも家庭の所得に応じて支給額が決まります。
介護保険制度
40歳以上の障害者は、介護保険制度を利用することができます。この制度では、介護サービスの提供や介護施設の利用が支援されます。
その他の支援
- 障害者控除: 所得税や住民税の控除があります。
- 医療費助成: 医療費の一部を助成する制度があります。
- 福祉サービス: 自立支援法に基づく福祉サービスの提供が行われています。
我が家の戦略
様々な制度を挙げましたが、一番金額が大きくメインになるのは、障害基礎年金です。
ここで、私が感じたことは、自立して社会に馴染めるようになって、身の回りのこともでき、最低限生活できるようになって欲しいと願うなかで、先の制度を将来アテにするのは矛盾していると思いました。そのため、障がい者から外れ、働いたことのない、専業主婦でももらえる、年金(月6万円)を想定して戦略を立てます。
遺産を1億円つくる
ここでとんでもない金額が出てきました。我が家は3人の子どもを育てており、各々遺産として、3000万円を用意する予定です。障がい児にだけ、3000万円を残すのは不平等と考え、ここに行き着きました。
・3000万円の根拠について
NISAにて、優良な銘柄で3000万円投資をし、4%ルールで切り崩していく。
※4%ルールとは、安定で優良な銘柄で投資しつつ、4%で切り崩していく場合、かなりの確率で尽きることがない、むしろ増える確率もあるという、割と有名な考え方です。
そもそもNISAってなに?という方はこちらで魅力を語っております👇
3000万円を4%ルールで切り崩す場合の年間資金
120万円(4%分)+70万円(年金)=190万円
3000万円を投資をせず現金で切り崩す場合の年間資金
妻と長男(自閉症児)の差は約25歳差
3000万円➗(25年✖12ヶ月)=月10万円(年120万円)
120万円+70万円(年金)=190万円
ちなみに老後の一人暮らしの平均生活費は15.5万円(年間:186万円)です。これで、最低限の生活はできそうです。また、4%ルールの場合は手元には3000万円が残っており、老人ホームに入居するなど、なにかあっても対応できます。
NISAでつみたて投資をはじめる
ここで重要になってくるのが、いつまでに1億円(1人3000万円)用意すれば良いのか。
我が家では妻が85歳まで生きる想定で考えると、残り55年が投資をできる期間です。
それでは、シミュレーションしてみましょう!
条件は以下のとおり
目標金額:1億円
期間:55年
利率:5%
※今回は安定思考で利率を5%としました。実際は優良な投資先(全世界株)の過去30年の利率は8.7%です。
結果はこのとおり、月額約3万円を55年間積み立てる必要があることが分かりました。このブログではいくつか、節約記事を挙げていますが、そこで節約したお金を投資に回せば用意はできそうです。
また、今回は解説しませんが、投資を続けていくなかで、以下の問題に直面する可能性があり、そこも頭の片隅に意識しておくと良いでしょう。
・もらえる年金が減る可能性がある。
・相続税を考慮する必要がある。
・老後の一人暮らし平均生活費(15.5万円)は55年後には、インフラの影響で上がっている。
とはいえ、まずは自分の家庭に当てはめて、月の投資額を算出し、投資を始めることをおすすめします。年数が経過してしまうと、その分の利率を無駄にしてしまい、資産を増やす機会を逃すことになります。
障がい児の見届け人について考えよう
障がい児の老後資産(3000万円)を準備できたとして、しっかり管理できるのだろうか?と不安に思った私は兄弟に資産管理をしてもらおうと考えました。
もちろん、先にお伝えしたとおり、生活の自立を目標にし、お金の管理も教えるつもりではいます。
障がい児の資産は兄弟に管理してもらう
大切な生命線(老後資金)を誰に管理してもらうかを考えたときに、長男より若く、信頼できる人は、弟達しかいないという結論になりました。しかし、兄弟への負担が大きくなるのは避けたいもの。そこで。
弟二人で負担を分担してもらいたい(親の願い)
我が家ではもともと、女の子希望で3人目を検討しておりました。結果、3兄弟になりましたが。少なくとも、一人で長男をサポートするより、二人で負担を分担してほしいというのが、親の願いです。もちろん本人達の意見は尊重します。
弟達の老後資金も用意する
妻が先立ってから、25年間障がい児の生活を気にかける余裕が生まれるよう、兄弟達にも老後資金(3000万円づつ)を用意しようという決断をしました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。少なくとも長男(自閉症児)が働けなくても、最低限の生活がおくれるよう人生設計をしてみました。
あとは、本人がなにをしたら楽しいのか、幸せに感じるのかを一緒に探しつつ、お金の心配なく過ごしていきたいと考えています。
皆様もここは、避けては通れない問題なので、ぜひ参考にしていただけると、記事にしたかいがあります(^^)